2020.12.14更新
保育士は誰でもできる仕事と言われることもありますが、実際に保育園で働いてみると保育にプライドを持っている保育士が多く、性格も真面目な方が多かったです。
保育士の仕事をしていてこのようなことを感じてはいませんか。
- 明日仕事に行きたくない
- 自分には価値がないと思い自己嫌悪になっている
- 仕事量の割に給料が安くて心身ともに疲弊している
- 将来のことを考えると今の職場を続けていいのか不安になる
このようなことを考えている方は心身を壊してしまう前に転職を考えたほうがいいかもしれません。
また、自分に職場環境が合っていないということもあります。
もし、まだ20代なら異業種に転職してみるのもありだと思います。
他の職種を経験して見聞を広げることによって保育士の仕事を客観的に見ることができるからです。
様々な人の価値観を知ることは自分にプラスになり、悩みの元がはっきりと分かることもあります。
そして改めて保育士として働くことができるかを考えるのもいいと思います。
保育士は人手不足なのでブランクがあっても求人はあります。
また、保育士は保育園以外にも資格を活かせる職場はあります。
小規模保育園は比較的ゆったりしていることが多く、病児保育や学童保育は中高年の方も働いていますので保育園とは違った環境です。
今回は、保育士が辛いと思っている方や辞めたいと思っている方に向けて書きました。
目次
保育士を辞めたいと思う理由に挙がるもの
- 給料が安い
- 仕事量が多く忙しい
- 子どもがケガをしてしまった
- 職員同士の人間関係が良くない
- 保育士に向いていないと言われた
- 保護者にクレームを言われた
- 体力が続かない
➀給料が安い
朝から晩まで動き通しでケガなどがないように気が抜けない仕事なのに給料が安いので働くのが辛くなってしまうこともあります。
厚生労働省の調べでは、保育士の平均年収は約340万円で平均月収は約22万円だそうです。
全職種の平均月収が約33万円ですので、約10万円低い給与になります。
②仕事量が多く忙しい
保育士は人手不足なので忙しい職場が多いです。
また仕事量が多いので十分な休憩を取れず働いていることも多いです。
子どもから目を離さずに雑務などもするので忙しさについていけず、ミスが発生することもあります。
③子どもがケガをしてしまった
子どもが転倒したり、壁や床に頭をぶつけることが多々あります。
子どもがケガをしてしまったことで落ち込み、子どもを見ることが怖くなることもあります。
注意して目を離さないようにしていても子どもは目の前でも転びますが、1人の子どもの後を追って歩くわけにもいきません。
ケガをさせないためには、気を抜かずに集中して複数の子どもを見る必要があります。
④職員同士の人間関係が良くない
保育士は人間関係が良くない職場でも人に協力をしてもらったり、仕事を頼まないと回らないことがよくあります。
例えばトイレに行くときでさえ、代わりの保育士に子どもを見てもらわないといけないので頼まなければなりません。
コミュニケーションが苦手な方や、性格が大人しい方には厳しい場面もあります。
また、先輩保育士など主張が強い人だけ優遇されていることも多いです。
人間関係が良くない職場で働くことがどうしても苦手だったり、複数の人とのコミュニケーションが苦手な方には、個人でできるベビーシッターもおすすめの仕事です。
⑤園長や先輩保育士に向いていないと言われた
保育士の世界では残念ながら気軽にこのようなことを言う先輩保育士はいます。
特に、殺伐とした保育園の職場では、「保育士に向いてない。保育ができてない。」と言われるかもしれません。
しかし、その保育園には向いていないだけでほかの保育園なら十分やっていける場合もあります。
向いていないと軽々しく言う先輩保育士も少しおかしいと思ったほうがいいです。
確かに先輩保育士の思うような保育ができていないのかもしれませんが、このような言葉を軽々しく言ってしまう人と一緒に働かなくてもいいと思います。
⑥保護者からクレームがあった
クレームは、朝や帰りに保護者に引き継ぎをする時に直接言われたり、連絡帳に書かれていることもあります。
保護者の中にも細かい方から少しおおざっぱな方までいますので、他の保護者ではクレームにならないようなことでもクレームを言ってくる方がいます。
クレームはまず謝って誠実に対応することが大切ですが、理不尽なクレームには毅然とした態度を取ることも必要だと思います。
⑦体力が続かない
保育士は体力があることが求められます。
基礎体力がないと仕事が辛く感じると思います。
また、保育の職場は夏は水遊びがあり、冬でも散歩に出かけますので、暑さで熱中症になったり冷えで体調不良になる方もいます。
子どもを抱っこすることが多いので腰痛になる方もいます。
このようなことで常に体調不良を感じる方は保育士以外の仕事を検討してみるのもいいと思います。
人間関係が非常に悪い職場は早めに辞めた方がいい
なぜかというと保育の職場は連携プレーで仕事が成り立っているので人間関係が悪いと自分が辛いだけでなく子どもの安全にも関わるからです。
人間関係が非常に悪い職場は、子どものケガや事故が起こりやすくなります。
また、人間関係が悪い職場で働き続けるとはメンタルを病む場合もあります。
人間関係が悪い職場にありがちなこと
- 仕事上の連絡をされない保育士がいる
- 仕事中でも無視される保育士がいる
- いつも休憩を後回しにされる保育士がいる
すぐにでも辞めたい場合は退職代行サービスを使って退職する方法もあります。

辞め方や退職までの流れ
辞める時期について
辞める時期は、保育園での年度末になる3月に退職するのが一般的です。
また、担任を持っていると3月末までは辞めてはいけないという暗黙のルールがある場合もあるようです。
実際、年度途中で担任がいなくなると、子どもや保護者に保育園への不信感を与えますし影響も良くないです。
年度末までいるつもりの場合、保育園が次年度に向けて人員配置の計画を立てる10月、11月頃には退職したい意思を伝えたほうがいいです。
また、担任を持っていない場合は、運動会や発表会などの行事が終わった後も退職する意向を伝えやすいタイミングです。
この場合も、後任の保育士のことや保育園側の準備期間を考えて2~3か月前には退職したい意思を伝えておいたほうがです。
ただし、心身の不調の場合は時期を見計らうことよりも自分の体調を優先したほうがいいのでタイミングを気にする必要はないです。
辞める理由について
退職の意思は、まず主任やリーダーに伝えて園長へ伝えてもらうのが流れです。
本当の理由は、「給料の安さ」「仕事量の多さ」「人間関係」などの理由が多いですが、円満に辞めたい場合は正直に言う必要はありません。
例えば、体調不良、家族の介護やお世話がしたいということも理由になります。
辞めるならどうしても本当のことを伝えてから辞めたい、言わなかったことを後悔するかもしれないと思う方は、言うのもありだと思います。
しかし、本当の理由を言ったことで退職までの期間が居づらくなったり、しつこく引き止められることもありますので注意が必要です。
有給休暇が残っていることを伝える
残っている有休がある場合はできるだけ取得するべきだと思います。
ブラックな職場では、有休の話に触れてこなかったり、取得させてくれない場合もあるようです。
退職までの流れ
退職届を出す
退職日が決まったら退職届を提出します。
他の職員にも退職することを伝える
他の職員にも退職することを伝えて、保護者や子どもたちに知らせるかは保育園に確認したほうがいいです。
保育園から支給されていたものを返却する
- 健康保険被保険者証
- 身分証明書
- ロッカーのカギ、エプロンなど
- 個人情報がかいてあるものや書類
保育園側から渡される書類
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 在職証明書
- 健康保険資格喪失証明書
- 離職票(転職先が決まっていない場合)
上記の書類は退職後の手続きで必ず必要な書類ですので確認したほうがいいです。
あとから園に取りに来てほしいと言われる場合もありますが、自宅に郵送してほしいと頼めばよほどのことがない限り郵送してくれると思います。
その場合はいつまでに郵送してくれか必ず確認したほうがいいです。
退職のあいさつ
退職日の当日は通常通りの仕事をしたあと、帰りにそれぞれの職員に挨拶をします。
退職代行サービスを使うことも検討する
今後も保育士として働きたい場合は円満に退職したほうがいいと思います。
保育園に迷惑をかけないようにと思い退職したい意思を早めに伝えた結果、辞めるまでの期間が居づらくなることもあります。
例えば、退職したい意思を伝えた直後から園長や他の保育士の態度が急変してしまい、無視されるようになったり、話ができなくなることがあります。
良い職場に出会うために
良い職場は辞める人が少ないのでなかなか求人が出ないが根気よく探す
保育の職場は働きやすく良い職場もあるのですが、そういった職場は辞める人が少ないです。
保育園は閉鎖的で少し変わっていると職場もありますが、良い職場がないわけではありません。
焦らずに根気よく探したほうがいいです。
私の経験では公立の保育園と病児保育は雰囲気が穏やかで良かったです。
保育園以外の求人も探してみる
保育士といっても働く場所は、保育園だけではなく病児保育、学童保育など色々あります。
保育士は保育園で働くべきと思っている方もいると思いますが、保育園にこだわらないで探したほうが選択肢も広がって良い職場に縁できると思います。
まずは保育士仲間や、他の信頼できる保育関係の方に相談するほうがいいと思います。
保育士転職サイトのコンサルタントに相談する
保育士の転職サイトに相談してみるのもおすすめです。
登録すれば相談だけでも聞いてくれる転職サイトもあります。
また、転職先を探す場合は必ず見学をさせてもらったほうがいいです。
賞与、残業について保育施設側から教えてくれる場合は優良な職場だと思います。
しかし、そういう職場は少ないので必ずこちらから確認しないと説明されないまま終わってしまう場合もあるので注意が必要です。
保育士の転職サイトではそういった情報はすでに下調べをしてありますので自分一人で転職活動をするより心強いです。

保育以外の仕事に転職する
保育以外の職種にチャレンジすることも選択肢に入れたほうがいい思います。
保育士という職場の風土が合っていない場合もあるからです。
合っていない仕事を続けても仕事で良い結果が出ないことが多いですし、体調を崩してしまうこともあります。
事務職への転職について書いた記事もありますので良かったら読んでみてください。

ベビーシッターの仕事もおすすめ
ベビーシッターの仕事は利用者のお宅に訪問をしてお子さんを預かる仕事です。
コミュニケーションが苦手な方や、集団保育ではなく一人一人のお子さんに関わりたい方には特におすすめです。

終わりに
子どもが好きという理由で保育士になった方は多いと思いますが、職場環境の悪さや仕事の辛さで離職する方が多いのも事実です。
自分に合った職場に縁できていない可能性も十分あります。
また、保育以外の仕事にチャレンジすることも不可能ではないと思います。
保育士は保育園だけでしか働けないわけではないですし、周りに何と言われようと自分が納得する方向で考えた方がいいと思います。