2022.1.29更新
保育園の担任と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか。
幼稚園や、小学校では1クラスの担任の先生は1人ですが、保育園(特に0歳児~2歳児クラス)では複数の担任で1クラスを受け持ちます。
そして、複数の担任の中にメインの担任が1人います。
保育園ではこのメインの担任のことをリーダー(クラスリーダー)と呼んでいます。
でも、このリーダーをやりたくないと思っている保育士は多いのではないかと思います。
今回は保育園のリーダーの役割について書きました。

保育士のリーダーの役割が苦手な人は多い
通常、保育園のリーダーは正社員の保育士がやります。
しかし、中にはリーダーをやりたくない方や苦手な方がけっこういるようです。
保育園のリーダーの場合、クラスの担任という役割と複数担任のリーダーという2つの意味合いがあります。
このリーダーの役割をこなしていくことが保育園では意外と大変なのです。
保育園のリーダーの大変なところ
- 複数担任の中のリーダーなので子どものことだけを考えるのではなく職員がスムーズに動けるように気遣いや配慮が必要
- リーダー会議や保護者対応などの責任が増えるが書類や、製作物、行事の準備なども、こなさなければならないので全体的に仕事量が増える
- 一年間で子ども達がどのように成長しているか見通しを立て、毎日の保育が充実したものになるように保育を計画する
➀複数担任のリーダーなので子どものことだけを考えるのではなく職員がスムーズに動けるように気遣いや配慮が必要
リーダーは毎日の保育計画を決めて、ほかの保育士をリードしながらスムーズに保育が回るように采配します。
リーダーとはいっても会社の上司ほどの権限は持っていないのに、指示をする立場になるので微妙な立ち位置になります。
指示を出す相手が年上の保育士の場合もあります。
なぜなら保育園で働く保育士は、パートや派遣で働いている主婦が多いからです。
その結果、反発をされたり、育児経験がある保育士から逆に注意をされてしまうこともあります。
また、そのことで園長や主任から注意を受けてしまうこともあります。
リーダーは、パートや派遣の保育士の意見を取り入れたり、配慮しながらクラスをまとめなくてはならないので細かい気遣いが必要です。
②書類や、製作物、行事の準備などやることがたくさんある上に、会議や保護者対応などの仕事が増える
リーダーになったからと言って、雑用や製作作業などをやらないということはありません。
保育園は人手が足りないのでリーダーになってもどんな仕事もやります。
その上、会議や保護者対応という仕事も増えるので業務に追われることになります。
③一年間で子ども達がどのように成長しているか見通しを立て、毎日の保育が充実したものになるように保育を計画する
1年後、子どもにどのように成長してほしいかを考えながら、一人一人に合わせて保育計画を決めます。
これもリーダーの仕事です。
年間計画、週案、日案は、園長や主任に提出すると修正されて返されることもよくあります。
また、保育計画を複数担任の保育士に周知させることも必要です。
保育園のリーダーでよくあること
リーダーをしているとワンマンに思われる
リーダーをしているとワンマンに思われることがあるので結構気を遣います。
このバランスを取ることで疲れてしまうこともあります。
また、ベテランのリーダーになると本当にワンマンになる保育士もいます。
そのような保育士は、一緒に働いている保育士を強い口調で注意したり、他のクラスの保育士からも恐れられる存在になってしまいます。
リーダーになると、園長と後輩保育士の板挟みになって責任が重くなるので、自分のやりやすいように他の保育士に指示してしまう人が出てくるのだと思います。
優しい性格だった人でも変わらざるを得ない場合があると思います。
パートや派遣保育士でもリーダーになることがある
リーダーの保育士が休みの日には、ベテランのパート保育士や派遣保育士がリーダーになったり、当番制で順番にリーダーをする保育園もあります。
公立保育園では全員が順番でリーダーの役割をします。
リーダーになると、朝の会(子ども達と職員の前で)、外遊びにするか、室内遊びにするか、遊びの内容など一日の流れを決めることになります。
本来のリーダー(正社員の保育士)はいるのですが、そのリーダーはサブに回ったり、書類の作業などをしています。
分からない時は、本来のリーダーに聞きます。
リーダーにマウントを取る保育士がいると保育環境が悪くなる
リーダーにマウントを取る保育士がいるとクラスの保育環境は悪くなります。
周りの保育士がリーダーの指示を聞かず、マウントを取っている強い保育士の言うことを聞くようになってしまうからです。
こうなってはクラスはまとまりません。
仕事なのでこのようなことがあってはならないのですが、女性が多い保育の職場では人を見て勝手に順位付けをしてくる人がいます。
マウントを取られて保育が回らなくなってしまうわけにはいかないので、リーダーは全体をコントロールする力も必要です。
リーダーは大変な役割ですのでメンバーに認められた決まった保育士がやったほうが断然クラスが安定すると思います。
リーダーに向いている人の特徴とリーダーが苦手な人に起こること
私は、リーダーをやりたくないと思うのはおかしなことではないと思います。
リーダーは保育経験が豊富なことが求められますが、その人の性格や、向き不向きも関係します。
保育士のリーダーが向いている方の特徴3つ
- ためらいなく人に指示が出せる
人に指示を出すことをためらってしまう方は優しい性格なのかもしれませんが、神経が繊細すぎる場合もあります。自分で仕事を抱えてしまっては保育は回りませんので、ためらいなく指示を出せる方のほうが向いています。 - 視野が広く全体を見渡すことができる
一つのことに集中してしまうのではなく、全体を見渡しておおまかな流れを把握できる方はリーダーに向いていると思います。
「木を見て森を見ず」にならないことが大切です。 - 明るく元気
これは保育士全体に言えることですが、その中でも特に明るく元気で健康な方がリーダーには向いていると思います。
保育士のリーダーは、体を張って園児と保育士を導くバイタリティーを求められることが多いからです。
上記で書いたようなことに当てはまる方は、他の分野でもリーダーの役割に向いていると思います。
以下は、リーダーの役割が苦手な人に起こりがちなパターンです。
苦手と思いながらリーダーをやっている⇒周りの保育士がそれに気づく
⇒格付けをする人がいて格下と位置付けられてしまう⇒人間関係の問題
が起こりやすくなる⇒保育士同士が協力しなくなる⇒子どものケガ、保
護者からのクレームにつながる
上記のようなことは保育園ではよく起こります。
苦手だと思いながらリーダーをやっているうえに、ケガやクレームにつながるならやらないほうがいいですよね。
ここは、向いてないと落ち込むのではなく、ケガやクレームにつながる前に気づいたと前向きにとらえたほうが絶対に有利です。
逆に、次の失敗が一つ減ったと考えたほうがいいです。
どうしても苦手だと思う時には転職も考えたほうがいい
リーダーという役割は向き不向きがあります。
保育園で正社員として働く場合、リーダーは避けられないかもしれません。
どうしても苦手な場合は、リーダーの役割がない職場、リーダーをしなくてもいい働き方もありますので、そのような職場を探してみるのもいいと思います。
病児保育や託児所はリーダーがいなかったりします。
また、保育園によっては複数担任ではなく0歳児~2歳児のクラスを細かく分けて1人担任制度にしているところもあるようです。
リーダーをやりたくないと思っている方は、面接時にリーダー業務があるかを必ず確認したほうがいいです。
直接応募をして面接した場合、細かい質問をしても取り合ってもらえず働き出してからリーダーをやらざるを得ないこともあります。

リーダー業務が苦手な方におすすめの保育士転職サイト
転職サイトに登録するとコンサルタントと相談しながら仕事を探すことができます。
リーダー業務が苦手な方におすすめの保育士転職サイトをご紹介します。
未経験や派遣に強い「ほいく畑」

「ほいく畑」は厚生労働大臣認可の保育士就職支援センターで、全国に展開しています。
ほいく畑がおすすめな方
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求人の種類 | 認可保育園、認可外保育、院内保育、病後児保育、企業内保育、学童保育、幼稚園、こども園など |
求人数 | 4,000件以上(非公開求人あり) |
雇用形態 | 正社員、パート・アルバイト、派遣、紹介予定派遣 |
特徴
- 専任のコンサルタントがつく
- コンサルタントとの面談は土、日、夜間でも可能
- 非公開求人も含めて全国に4,000件以上の求人がある
- 派遣の求人が多い
- 無資格の方OKの求人がある
- ブランクあり、未経験OKの求人が多い
- 全国18か所に拠点がある(北海道、大阪、南大阪、神戸、京都、東京、横浜、さいたま、千葉、静岡、名古屋、福岡、広島、水戸、北九州、宇都宮、豊橋、高崎)
- 毎月5のつく日に給料の週払い制度がある
- 無料で保育セミナーが受けられる

「保育エイド」人間関係の悩みに特化した転職サイト
「保育エイド」は人間関係の悩みに特化した保育士転職サイトです。



人間関係を一番に考えて転職をしたい方は登録しておいたほうがいい転職サイトだと思います。
求人エリアは関東が中心となります。
職場の悩みや、家庭、転職のタイミングなどが相談できます。
また、メール、電話、LINEなど相談の仕方はたくさんあり、実際に転職しなくても相談のみも可能です。
コンサルタントは全員女性です。
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最初から人間関係が良い職場を探すことを目的とした転職サイトですので、人間関係の問題が相談しづらい場合でも安心です。
非公開求人ですので登録した方のみが求人を見ることができます。

小規模保育園や事業所内保育の求人が多い「保育バランス」

3つ目に紹介する保育士転職サイトは、小規模保育園、事業所内保育などの求人数が多い「保育バランス」です。
求人地域は関東が中心となります。
大規模保育園でたくさんの子どもを保育するのではなく、少人数の子どもをじっくり保育したいという方や、行事が少ない職場を希望している方におすすめします。
主婦にとって行事が多い保育園は、準備など仕事量も増えるので負担になることが多いので小規模園中心で探せることは大きなメリットだと思います。
非公開求人ですので登録した方のみ求人を見ることができます。
上記の「保育エイド」と姉妹サイトです。
都市部に住んでいるなら副業でベビーシッターをするのもおすすめ
保育園の正社員で働くとリーダー業務を避けて通れないかもしれませんが、パートや派遣で働いたり、保育園以外の施設で働けばリーダー業務がなかったりします。
そうすると収入が減ってしまうのが心配な方もいると思います。
そういう方は、ベビーシッターを副業にしてみるのもいいと思います。
例えば、日中は9時から17時までパートや派遣でリーダー業務のない保育の仕事をして、副業として週に3、4時間ベビーシッターをすれば無理なく収入を得ることができます。
ベビーシッターの時給は1,500円くらいのところも多く、都市部に住んでいるなら仕事はあります。
私はキッズラインに登録してベビーシッターを3年やっていますがけっこう需要がありますし、都市部に住んでいる方はベビーシッターを本業にしている方もいます。

終わりに
私は、保育園のリーダーが苦手というのはよくあることだと思います。
保育が苦手なのではなく、リーダーの役割が苦手ということです。
苦手なことを克服しようと頑張ることも大事ですが、周りの協力が得られないとケガやクレームにつながることがあります。
これを保育が苦手と勘違いしていたり、そう思わされてしまった方もいるかもしれませんがそれは違います。
リーダーが苦手でも子どもが好きで保育の仕事をしたいなら、保育園という職場にこだわらずに探したほうがいいです。