2022.01.23更新
派遣と聞くと不安定なイメージがあるかもしれません。
でも正社員になれば安定するのでしょうか?
最近はどんな職種にも非正規雇用が増えていますが、正社員になると過剰労働などの問題があり、一概に安定するとは言えなくなっていると思います。
特に保育士は全体的に給料が低くあまり期待できないので、職場環境が見極めのポイントです。
派遣でも経験を積めばリーダーを任されることもありますし、そこで正社員になれる可能性もあります。
そこで今回は、保育士が派遣で働くメリットについて書きました。
保育士は派遣で働いてもメリットがある理由
派遣というと派遣切りなど不安定なイメージがありますが、保育士の派遣は需要が多いので派遣切りにあうことはめったにありません。
派遣より時給の低いパート保育士が入って来た場合は契約が終了するかもしれませんが、また他の職場を紹介されることがほとんどです。
また、派遣保育士は週5日、8h/1日働けば、残業をしなくても正社員と給料が雲泥の差にはならないです。
派遣保育士のメリット
- 時給はパートより高く、残業もほぼないのでホワイトな働き方ができる
- 週3日、一日5時間など勤務条件を選べる
- 残業があっても残業代が出る
- 有給休暇がある
- 社会保険・福利厚生がある
- わずらわしい人間関係から距離を取ることができる
派遣保育士のデメリット
- ボーナスは出ない
- 契約期間があるのでそのたびに更新する
派遣保育士のさらなるメリット
派遣保育士は事務職より派遣切りの心配が少ない
派遣は不安定だからやっぱり正社員になったほうがいいと思う方もいるとは思います。
また派遣切りが心配という方もいるかもしれません。
しかし、保育士と事務職では派遣を雇う理由が違います。
保育士と事務職では派遣を雇う理由が違う
- 保育士⇒正社員を募集しても集まらない⇒人が足りない⇒派遣を雇う
- 事務職⇒人が足りているので正社員は雇いたくない⇒今だけ人が必要⇒派遣を雇う
そのため、事務職のように派遣切りに怯えることもないですし、仮に派遣切りにあってもまたすぐに他の職場が見つかります。
緊急事態宣言で派遣保育士が切られることもあったようですが、保育士不足は続いているのですぐに需要がなくなるということはないです。
また、派遣保育士は事務職などと違い、正社員との給料が雲泥の差になることはありません。
どうしても合わない職場は契約を更新しなくてもいい
派遣で働く場合、最初は2ヵ月から契約などとなっていますので働いてみて合わない時は、規約を更新しなければ別の職場を探してもらうこともできます。
実際に働いてみたら人間関係がこじれていて、仕事が回っていない状態だったということもあるようです。
保育の職場は働いてみないと分からないことも多いのですが、派遣は身軽なのでブラックな職場から逃げることもできます。
派遣は持ち帰りの仕事や残業はほとんどない
保育士の正社員は、”定額使い放題”のような扱われ方をされることが多いですが、その点派遣保育士は派遣会社から守られているのでそのような心配はありません。
派遣会社と保育園で派遣保育士には残業させない契約をしています。
もし残業があった場合でも残業代が出ます。
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保育士は環境面や人間関係を優先して職場を選んだほうがいい
保育士も正社員になったほうが安定すると思っている方は多いと思います。
しかし、安定に必要な要素は、正社員になることや給料面だけではなく、休憩が取れるか、人間関係が良いかなどの環境面も重要な要素です。
なぜなら、保育士は一人でできる仕事ではなく、チームワークで成り立つ仕事だからです。
そして、休憩を取れるかどうかは体力を使う保育士の仕事にとって重要なことです。
給料面ではあまり期待はできなくても、待遇面や人間関係が良ければ結果的に長く仕事が続けられることが多いです。
保育士の仕事が安定しづらい理由
- 業務量の割に給料が低い
- サービス残業、持ち帰りの仕事がある
- 休憩が取れない
- 人間関係が悪い
- 体力的にきつい
- 結婚・出産後も正社員で働くのが厳しい
- 問題のある職場がある
➀業務量の割に給料が低い
昔、保育士は保母と呼ばれていて、母親代わりの仕事という位置づけだったため給料が低かったようです。
また、寿退社が当たり前だったようです。
この考えが今でも抜けきらないので、給料が低い原因にもつながっています。
また、国から運営費として保育園に支給されている委託費を、園が保育士の人件費に適切に使っていないことも原因です。
②サービス残業、持ち帰りの仕事がある
基本給が低いうえに残業代が出ないので、時給に換算するとパートで働くのと変わらないくらいになってしまいます。
サービス残業のせいで正社員なのに最低時給くらいで働いている方もいます。
③休憩が取れない
休憩を取ることは労働者の権利ですが、保育園によっては取りづらい雰囲気のところもあります。
主な原因は人手不足です。
規定時間分の休憩が取れないことで疲弊してしまい、辞めてしまう保育士が多いのです。
④人間関係が悪い
平成30年の保育士実態調査によると保育士の退職理由ので1番多いのが職場の人間関係で、2番目に多いのが給料が低いことだそうです。

保育士は人間関係の問題で仕事を辞めるの方が一番多いようです。
人間関係が理由で辞めたというと、我慢が足りない、つまらない理由で辞めたと言う人もいます。
しかし、人間関係が悪い職場ということはそれだけで様々な不安定要素が生まれます。
正社員ならリーダー業務があるのでとてもやりづらくなります。
人間関係が悪いとメンタル面に不調が出たり、チームワークが乱れることで仕事に支障が出ることもあります。
人間関係が良くない職場はそれだけで不安定な職場ということになります。
⑤体力的にきつい
30代後半にもなると体力の衰えを感じるものですが、保育士はずっと現場で働かなければなりません。
正社員の保育士を続けることは、体力的にきつくなってくる方もいます。
⑥結婚・出産後も正社員で働くのは厳しい
保育士は、独身の時でさえ業務量が多く体力的にも大変なので結婚・出産後は退職したり、パートや派遣で扶養範囲内で働く方が多いです。
また、昔は寿退社が前提で、今に至るまで結婚してからも働きやすい職場になるように改善してこなかったことも正社員を続けづらい原因になっています。
これは、最近よく言われている女性の貧困にもつながる問題です。
結婚・出産後にも正社員で続けられないなら初めから安定などしていない仕事だと思います。
⑦問題のある職場が多い
問題のある職場では、保育士が子どもを差別していたり、からかったりしています。
また、子どもに無理にご飯を食べさせたり、無理矢理寝かしつけたりしている園もあります。
無理矢理寝かしつけるのは、起きている子どもがいても見ている保育士がいない、子どもが寝ないと事務仕事ができないという人手不足が原因のことが多いです。
保育士はストレスを抱えていることが多いですが、それを子どもにぶつけている保育士も残念ながらいます。
問題のある職場は、事故にもつながるので早めに辞めた方がいいです。
正社員保育士の負担は減らない
正社員で保育士を募集しても人が集まらないので、国は保育士の業務をパートや派遣保育士(非正規)で回せるように緩和させようとしています。
正社員の保育士が集まらない理由の一つに、結婚後はパート保育士になってしまうことがあります。
また、正社員の保育士として働きたい方もいると思っていても、業務量の多さや体力的なきついなどの理由でパートなどの非正規でしか働きたくない方も多いからです。
実際、保育園では非正規の保育士が多く働いています。
非正規の保育士は、業務の途中で帰る時間になってしまったり、保護者への引き継ぎ時にはいないことが多く、割り振られる仕事が限定的です。
その結果、正社員保育士の負担が減らないのです。
もし、正社員の保育士:パートや派遣の保育士が8:2くらいのバランスだったらもっと業務を分担することができるので今ほど過酷な仕事にはならないはずです。
このような流れですので、正社員の保育士の負担は減らない傾向です。
終わりに
もはや正社員だから安定していると言えるのは、一部の大企業などに限られます。
特に保育士は、正社員で働くよりも派遣で働くほうがメリットが多いです。
たとえ働き出してから失敗したと思っても、直接保育園に雇用されているパートだと辞めづらいかもしれませんが、派遣なら契約更新を断れば辞めることができます。
人間関係の悪さや、職場の問題は働いてみないと分からないことが多いのでまずは派遣で働いてみるのもいいと思います。