2022.1.31更新
保育補助とは保育士の補助をする仕事で保育士資格がなくてもできます。
保育補助の仕事は、認可保育園、認証保育園、無認可保育園に関わらず求人があります。
2016年から国は、保育士の負担を減らし、離職を防止するために「保育補助者雇上強化事業」を開始しました。
この制度は、職員の雇用管理や、労働環境の改善に取り組んでいる保育園に対して無資格の保育補助の雇用にかかる費用を支援する制度です。
この制度は令和4年度も続く予定です。
このように、保育補助を積極的に採用しようとしています。
保育園では、資格のある保育士の配置基準が決められていますが、この基準は必要最低限の人数なので、実際に子どもを見る時には難しいのが現状です。
保育補助の仕事は無資格でもできますので、資格はないけれど子育て経験を活かして働いている方や、保育士試験の勉強をしながら経験を積んでおきたいという方もいます。
保育補助の仕事内容について
保育補助の仕事内容は、子どもとの遊び、散歩、製作補助、掃除、おもちゃの消毒、洗濯、食事介助、寝かしつけなど多岐にわたります。
また、1つのクラスに専属で入ることもあれば、補助が必要なクラス日替わりでサポートで入ることもあります。
0歳児クラスの保育補助
0歳児クラスの補助に入ると、おむつ替えは保育補助の職員がする場合が多いです。
乳児の人数が多いと、このおむつ替えがかなり腰にくるので姿勢など注意が必要です。
おむつ替えをした時は、便の状態や回数をチェックするのがポイントです。
また、ミルクを作って哺乳瓶で授乳することもありますので、作り方を予習しておいたほうがいいです。
離乳食期の子どもには食事介助が必要ですが、子ども3人に対して保育士1人ですので、一度に複数の子どもに食事介助をします。
食べ物をこぼしたり食べたがらなかったりする子どもや、途中で泣き出したり寝てしまう子もいるので、おんぶしながら他の子どもに食べさせることもあります。
幼児クラスの保育補助
基本的には担任の保育士の指示で仕事をしますが、幼児期クラスではケガのないように全体を見守りながら仕事をすることが多くなってきます。
次に何をしたらいいのか分からない子どもや、遊びに夢中になって担任の保育士の話を聞いていない子どもに声を掛けて誘導するのも保育補助の仕事です。
お箸やお茶碗の持ち方や並べ方を教えたり、トイレトレーニングの付き添いもします。
食事中は、食べ物を口に詰め込み過ぎていないか、よく噛んでいるかを見ることが大事です。
保育補助の楽な面と大変な面
楽な面は補助という立場なので負担が少ないこと
保育補助は体を使う仕事が多いので体力を使いますが、クラス担任を受け持つことはありませんので精神的負担は少ないです。
日案、月案、年間の指導計画を書いたり保護者対応などもありません。
連絡帳は書きますが、書く理由はその日その子に一番多く関わった職員のほうが詳しく分かるからです。
でも、保護者から見ると保育士も保育補助も同じ保育者ということに変わりはないので、子どもの様子について聞かれることもありますので、保育者としての意識を持っていたほうがいいです。
大変な面は雑用が多く意外と体力を使うこと
保育補助は、雑用的な仕事が多いので意外と体力を使います。
子どもを乗せるカートの準備、テーブルやイスの片づけ、雑巾がけなども広さと数が多ければ体力を使います。
また、規模が大きい保育園や、人手が足りている場合は雑用を任されることが多いため、子どもに関われる機会が少なかったりします。
思っていた仕事と違うと不満を感じるかもしれません。
雑用が多いと他の職員とのコミュニケーションを取る機会が少ないので、孤独に感じることもあります。
しかし、保育を安全に行うためにも保育補助の仕事は必要とされています。
雑用ばかりでつまらないと思う方は、子どもと関わる機会が多い、規模の小さい園に転職したほうがいいと思います。
保育補助の仕事の勤務時間と給料について
保育補助はパートやアルバイトになるので週3日~など自分の都合に合わせて選ぶことができます。
勤務時間は、午前中だけ、夕方だけ、フルタイムなどがあります。
また、正社員の保育士は土曜日保育で出勤することも多いですが、土曜日は保育する子どもの人数が少ないので保育補助は出勤がない保育園もあります。
時給は900円~1,200円くらいです。

保育補助の特徴
保育補助は、無資格でも実務経験を積めるので将来保育士になりたい方にとっては経験を積めるいい仕事だと思います。
また、保育士試験の勉強をしながら保育補助の仕事をしている方もいます。
保育園によっては、保育補助として働きながら保育士の資格を取得するためのサポートを行っていることもあります。
保育士の資格を持っていても、家庭や子育てとの両立で負担になる仕事は難しいという方や、担任をやりたくない方が保育補助を選ぶこともあります。
資格がないと不安な方は「子育て支援員」や「オンラインチャイルドコーチング」の資格もおすすめ
保育士の資格がない方が保育補助や保育関係の仕事を探す時、面接時や、実際の子ども達との接し方に不安がある方もいると思います。
そこでおすすめなのが費用の負担が少なく手軽に取得できる「子育て支援員」と「オンラインチャイルドコーチング」という2つの資格です。
子育て支援員
「子育て支援員」の資格は、自治体の定める講習を受講することで簡単に取ることができます。
保育士の資格と比べると、受講するだけで資格が取得できるのでおすすめです。
研修内容は各自治体によって違います。
東京のように無料で研修を受講できる所もあれば、大阪のように有償の自治体もあります。
※詳しくは各自治体のHPをご確認ください。
オンラインチャイルドコーチング
「オンラインチャイルドコーチング」の資格は、一般社団法人 日本オンライン資格推進機構(JOCP)認定の検定です。
子供の心理を論理的に学ぶことにより、子供が持つ問題を肯定的な態度で解決する手立てを身に付けたり、不登校や引きこもり、いじめなど、現代の子どもが悩む社会的問題についても学べる資格です。
資格取得後は自分の育児に役立てたり、子育ての悩みを持つ人々にアドバイスをする個人アドバイザーとなることもできます。
また、これから保育の仕事をしてみたいと思っている方にもおすすめです。
「オンラインチャイルドコーチング」の資格はJOCPの指定教育機関の「Smart資格」のスマホ専用の講座で受講できます。

子どもは好きだけれど、保育の仕事に対してアピールすることがないという方でも資格を持つことでアピールポイントになります。
また、保育士の資格に興味がある方は取得方法に関する記事もありますので良かったら読んでみてください。
無資格でも求人がある「ほいく畑」
無資格でも求人がある保育士専門の転職サイトにほいく畑があります。

ほいく畑の特徴
- 毎月5の付く日に給料週払い制度がある(派遣保育士のみ)
- 未経験、ブランクあり、の求人が多い
- 無資格OKの求人もある
- 派遣の求人が多い
- 土日、夜間でも面談が受けられる
- 無料セミナーが受講できる
終わりに
保育の職場は人手不足が深刻で、資格を持っていても実際に保育士として働いていない潜在保育士は約7万人です。
保育士は、処遇改善も少しずつ進んでいますがまだ改善されていない問題も多々あります。
保育補助の仕事はパートやアルバイトでの仕事になりますが、正社員の保育士より柔軟に働くことができ、仕事内容も負担が少ないことが多いです。
パートの仕事を探している方は、保育補助という仕事も選択肢の1つに入れてみるのもいいのではないかと思います。