保育士の悩み

保育士の仕事が世間から評価されづらい理由

保育士は子どもを見ているだけの仕事と思われがちですが、実際は専門性を持って保育することが求められています。

保育士は、「保育所保育指針」という保育指針に従いながら子どもを預かることを求められています。

しかし、残念なことに保育士は子どもと遊んでいるだけの仕事と思っている方がいまだにいるのも現実です。

保育士といえば笑顔で子どもと遊んでいる姿を想像する方が多いですし、仕事内容も日常のお世話が中心なので、なぜそんなに大変なのか分からないという方もいると思います。

しかし、保育士は乳児や幼児を長時間預かるのでケガや事故が起きやすく、神経を張り詰めながら仕事をしています。

また、周りと連携してスムーズに仕事を回していくコミュニケーション能力が求められます。

ここでは、保育士の仕事が評価されない理由や、必要とされている理由について書きました。

保育士の仕事が世間から評価されづらい理由

  • 専門性が必要な仕事なのに勉強する機会が少なく専門性を十分発揮できる環境ではないから
  • 集団保育の大変さが理解されていないから
  • 子育てを経験しないと子どもと接する機会はほぼないので理解されづらい
  • 保育の仕事は利益を出さないので評価されない

専門性が必要な仕事なのに勉強する機会が少なく専門性を発揮できる環境ではないから

保育士は、「保育所保育指針」に従って健康・人間関係・環境・言葉・表現の各領域の成長を促しな保育をするという専門性のある仕事です。

しかし、保育士は人手不足なのでとにかくその日の保育を回すだけでいっぱいの職場が多いのが現状です。

専門性よりもとにかく要領よく動ける保育士を求めることになり、消耗品として使われていることが多いです。

結果的に要領よく保育を回すことができるようになりますが、専門性が深まらず保育士の価値を低くしてしまいます。

また、専門性を維持するためには勉強し続けなくてはならないですが、保育士は学校を卒業してからは勉強する機会が少ないです。

集団保育の大変さが理解されていない

集団保育は、子ども一人一人の個性を見ながらたくさんの子ども達を一度に指導しなければならないのでとても骨が折れることです。

友達に噛みついたり、叩いたりして自己主張する子どもがいたり、大人しくて何も話さない子どももいます。

そういった子ども達を一斉に保育するには、忍耐、体力、判断力、保育知識が必要です。

しかし、あまり理解されていないのが現実です。

子育てを経験しないと子どもと接する機会はほぼないので理解されづらい

実は子育ては大変なことも驚くこともたくさんあるのですが、独身の女性、特に独身男性には全く知られていません。

子育てを経験している方としていない方では見ている世界が違うと思います。

子育ては楽な仕事だと思ってしまう方がどうしても多いので、保育士の仕事は軽く見られてしまうのかもしれません。

保育の仕事は利益を出さないので評価されない

世の中は、利益が出るもの、欲望を満たすもの、便利なものを追求することに価値があるという考えが主流です。

他者と競争して利益を出すことを目標にしています。

そのような考えの人が多いので、利益を出さない仕事は楽で努力をしなくてもできると思われやすいのです。

利益が出ない保育の仕事は、価値が認められづらいのです。

しかし、(福祉の仕事全般的に言えることですが)保育の仕事は利益を生み出したり儲けるための仕事ではありません。

保育士の仕事は日常生活に必要な仕事

今日、ニュースのコラムを見ていたらこんなことが書いてありました。
田房永さんのエッセイを読んだ方が書いた記事です。

「世の中はレコードのようにA面とB面があり、子育てしながら仕事をすることはA面とB面を行き来するようなもの」。田房さんの言うA面とは「仕事」「成功」「欲望」といった資本主義の世界、B面は「命」「悪阻」「生理現象」といった人間の力の及ばない自然の世界。日本社会は大体A面がメインになっており、「汗水たらして金を稼ぐ」や「いい女(男)を手に入れる」といった考え方、そして「モテ」や「SNS映え」など多くの人が憧れたり、理想としたりするものは大体ここに集約されているのだといいます。 一方で出産や子育てというのは抗えないことの連続で、およそB面の世界で起こります。ウンチやオシッコ、母乳パッド、容赦のない夜泣き……。これまでは「モテ」の世界でもてはやされてきた自分の女体が、役割を大きく変えて命を守るために母乳を出している…。そんなギャップを感じながら、「おっぱい=エロい」の世界であるA面とのつじつまを合わせるのが大変なのだ、と。子育てをした田房さんは、B面の経験者としてそのようなことを語っていました。

出典29歳未婚の私が会社で育児の話を聞くとモヤモヤするワケ

この記事の後半では、A面(仕事・成功・欲望)とB面(命・悪阻・生理現象)がはっきり分かれてることはなく、常に同時進行していることなのだと書かれていますが、私もその通りだと思いました。

しかし、ほとんどの独身男性、女性の方は、このA面(仕事・成功・欲望)の世界しか知らずに生活しています。

また、知りたくもない方もいるかもしれません。

その結果、子育てをするようになってから初めて保育園や地域の方と自分の生活が深く関わっていることに気付きます。

そうしたこと毎回が繰り返されているので、保育の問題はなかなか見えづらいのです。

ねこプリン
ねこプリン
私は独身の時は東京で事務の仕事をしていたのですが、B面の生活にあまり興味がありませんでした。子育てが始まってから毎日が大変で、こんなことなら独身の時から子育てについて知っておけば良かったと思いました。

現在でも、B面(命・悪阻・生理現象)を無視して人間の生活は成り立たないのに、その価値を軽く見ている風潮は続いています。

保育の仕事は、このようなB面(命・悪阻・生理現象)の生活に生き辛さを感じている方や、子育てをしながらA面(仕事・成功・欲望)の生活も続けていくためになくてはならない仕事です。

保育の仕事を改善することは利用者のためにもなる

労働環境が良くないために保育の仕事をしたいと思う人がなかなか増えないのですが、若い女性に限らずにさまざまな方が保育の職場で働くようになれば、保育の職場が今よりも改善ができるかもしれません。

また、IT化、製作物の外注、掃除の外注など、仕事の効率化も必要です。

保育の仕事は手書きが多く、保護者への手紙は全て印刷をして渡しています。

これらのことをスマホなどでできたら仕事の効率が上がると思います。

仕事の効率化が必要と言われている時代に保育の仕事は取り残された存在です。

このことが保育士を苦しめている原因になっています。

保育の仕事が改革されることは、結果的に保護者や子ども達の利益につながることだと思います。

終わりに

保育の仕事は特殊な仕事ではなく、日常生活の延長にあるものです。

利益を追求する仕事だけが評価されるのなら、保育士のような仕事をしたいと思う方は
減るばかりだと思います。

評価されないことは給料にも反映されるので、保育士の給料は低いままになってしまいます。

保育の現場にざまざまな経験を持った方を受け入れて労働環境を改善するためには、もっと色々な人の考え方が変わらないといけないと思います。

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